カラダがひらく ココロがひらく 自分がひらく

心地良く自分自身でいること、ただそれだけ

スペースをつくる

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「自分のなかにスペースをつくる」

この表現、FBやブログなどいろいろな場面で目にすることが多い。

スペースをつくるためには、握っているもの・しがみついているもの(執着とかね)を手放す必要がある。自分にはもう不要というものを手放していくと、スペースができ、そこにどんどん新しいものが入ってくる、という考え。

 

意識のスペースをつくる、というのは自分の無意識な習慣的行動を客観的に観察する上でもとても有用である。

 

普段わたしたちは、外からのさまざまな刺激に対して反射的に反応していることが多い。「パブロフの犬」的な条件反射によって、無意識に反応してしまっているのだ。

実は日常の90%以上の行動がこの無意識の領域から出ているというデータもある。

この習慣的な行動が、カラダの使い方の癖となって表れ、カラダに悪い影響を与えることが多い。

 

NLP神経言語プログラミング)では、自分がどんな習慣化された行動や考え方・ものの見方を持っているのかを認識すること(意識下に置くこと)が、その無意識のパターンから抜け出すための第一歩としている。

無意識のパターンを認識するためには、自分を客観的に観察する(デソシエイト)ことが要となる。そのためには意識にスペースが必要だ。

 

そして、アレクサンダー・テクニークでも、条件反射する前に、意識のスペースをつくって自分のいまの状態を感じることが、カラダの使い方の癖から抜け出す鍵としている。

これは「インヒビション inhibition (抑制)」と呼ばれるもので、反応する前に「ちょっと待った!」をかけるもの。

今のこの状況を感じとって、さまざまな動きの可能性を考え、その中から自分で「こうしよう」と選択をして行動を起こす。このような一瞬の中での過程を可能にする時間、余裕、あるいは間(スペース)を作るために行うのがインヒビションです。

言い換えれば、習慣的な反応をとりあえず抑制することによって、まずは現実に感じていることを感覚として取り入れる瞬間をつくるとも言えるかもしれません。

「アレクサンダー・テクニーク やりたいことを実現できる<自分>になる」 小野ひとみ著(春秋社 2007)

 

  •  インヒビション 抑制とは、1つ1つの行為が実行されるための準備として行われ、習慣的なメッセージが未確認のまま自動的に流れていかないよう経路を遮断するのである。
  • インヒビション 抑制は、単に、活動を一時的に中断することではない。したいという願望を中断することだ。
  • 抑制は常に継続するのである。私たちは日常生活で絶え間のない刺激を常に受けているのだから、それに対して起こる習慣的な反応も、常にインヒビション 抑制されなければならない。

「音楽家のためのアレクサンダー・テクニーク入門」ペドロ・デ・アルカンタラ著 (春秋社 2009)

 

カラダに不調を抱えているあなた、自分のカラダの使い方(クセ)を見つめたことはあるだろうか。

自分ではなかなかわかりずらいが、意識にスペースをつくる、ということを試してほしい。

 

 

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